複雑に入り組んだ形状に見えるT様邸。
室内は二つの吹き抜けがあり、1階から2階、リビングダイニングから各部屋、玄関まで優しい空気でつながっています。どこにいても気配を感じる、ゆったりと優しい二人暮らしの住まいです。
外観からは複雑に入り組んだ形状に見えるT様邸。
室内は二つの吹き抜けをしつらえ、1階から2階、玄関やリビングダイニングから各部屋まで、高く配置した採光窓から注ぎ込む優しい空気でつながっています。どこにいてもお互いの気配を感じられる、二人暮らしの住まいです。
「工事中には、通りかかったご近所の方から『こんな立派な基礎みたことない』って。柱が立って骨組みが見えてきたら『こんな立派な骨組みも見たことないねぇ』と何度も言われたんですよ、なんだか嬉しかったですねえ」とのこと。
そんなT様邸は、静かな住宅街の角地。
庭の囲いと引き戸の玄関扉の縦桟は、深く濃い茶色。引き締まった印象と懐かしさを与えてくれます。
T様が家づくりで一番こだわって最初に決められたのが、床材の色味でした。無垢の床材に何度も塗りを重ね、希望の色を実現。この色に合わせてキッチンの色、家具の色を合わせてと、家づくりが決まって行きました。色から考える家づくりの、素敵な事例となりました。
南側に面し一直線に広く高くつながった、リビングダイニング、そしてキッチン。大きな吹抜けは2階へとつながっています。日中はとても明るいキッチンダイニング。「2階から見下ろす風景も、下から見上げる風景も、どちらも気に入っています。吹き抜けを作ったことで、家を愉しめてますよ」とご主人は話されます。
キッチンの上にあるご主人の書斎。「小さな障子窓から、下と会話も出来るんですよ」。
夕食のおいしい匂いに誘われて、仕事の手をひと休みしてこの障子を開けて確認。今日は奥様ご自慢のビーフシチューのようです。明るさも、笑顔もつながっているようです。
2階は書斎と、寝室のほか、屋根勾配を活かした大きな収納、ウォークインクローゼットがあります。玄関を入って奥にある納戸スペースにも吹き抜けがあり、ウォークインクローゼットにつながっています。使い勝手を追求して高さや幅を考えた棚が設けられています。「奥行ばかりで物が仕舞いづらかったり、暗くて整理しにくいといったことがないように、利用しやすい収納にしてもらって満足してます」と奥様。
T様邸の夜の表情は、昼の明るさから一転、ムーディーな装いに。梁に配置されたスポットライトと、床置きのアンティークライトの灯りに照らされ、こだわりの床材が、また違った味わいを見せてくれます。「人生3度目の家づくりで、はじめて満足のゆく家に住めました」と、嬉しいお言葉をいただきました。
「大きな連窓のおかげで、冬でも陽ざしの暖かさで、ほとんど暖房が要らないんです。家の中で温度差がないってこんなに安らげるんですね。」
夏になったら、庇を出して、丹精込めたグリーンカーテンで涼しさを演出し、一年通して最小限の冷暖房でエコな暮らしを実現されているそう。
二つの吹き抜けを中心に構成されたスタイリッシュなデザインと、健康的な心地よさを両立させた住まいです。